運動神経が良い!スポーツが大好き! そんな子どもを育てるために サッカーコーチのブログ

アデレードでサッカーレッスンを行なっているコーチのブログ。

スポーツの上達よりも大切なこと

火曜日から始まったサッカーキャンプは、今日が最終日でした。

 

最終日の今日は、様々なイベントがありました。シュートやドリブルなどの競技会、リーグ戦や上位2チームによる決勝戦、表彰式など。

 

もちろん最終日は最も盛り上がる一日となりました。試合後、歓喜に沸く選手たちもいれば、悔し涙を流す選手も中にはいました。

 

子どもたちにとってこの四日間は、とても貴重な経験となったでしょう。

 

このアンバサダー・サッカー・キャンプは、クリスチャンの団体が主催しています。コーチやスタッフは全員クリスチャンで、ローカルチャーチがキャンプをサポートしてくれます。

 

そんな私たち、キャンプに関わる者の願いは、子どもたちが楽しい時間を過ごし、サッカーが上達することはもちろんのこと、子どもたちが人格的にも成長することです。

 

キャンプの中では、子どもたちの人格形成につながるように聖書を学ぶ時間があります。そして、コーチたちは子どもたちが学んだことをキャンプで実践できるように配慮し、優しく促します。今回のキャンプでは「自分のやりたいことをやる(自分勝手にプレーする)」のではなく「コーチ(親)のアドバイスに聞き従う」ことの大切さを学びました。

 

そんな子どもたちの心が育つようにプログラムされているアンバサダー・サッカー・キャンプは、アデレードではすでに10年ぐらい開催されています。今回のキャンプで私のアシスタントを務めてくれた15歳の青年は、このキャンプに小さい頃からずっと参加していました。そして、今回、15歳の若さで初めてコーチとして参加しました。

 

彼はとてもサッカーが上手く、所属してるサッカークラブでは3歳上のカテゴリーでプレーしています。去年は州の代表チームにも選ばれ、海外で開催された大会にも出場しました。

 

普通、15歳であれば「子どもたちにサッカーを教える」ことよりも「自分がサッカーをプレーする」ことを考えるでしょうが(私もそうでした)、彼は違います。

 

彼は、子どもたちがサッカーをプレーする姿を見ながら、「正直、自分もプレーする側にまわりたいと感じる」と言っていましたが、「自分がやりたいこと」よりも「子どもたちのためになること」を求めて、キャンプに参加しました。そして、英語が下手な私を助け、自分から色々と積極的に行動していました。彼のチームには、身体的なハンディキャップを抱えた子がいましたが、とても優しく愛をもってその子に対応している姿に感銘を受けました。

 

彼のお父さんは今回のキャンプのディレクターを務めていましたが、きっと彼のことを誇らしく思ったでしょう。

 

そんな彼の姿を見ながら、改めて「人格形成」の重要性を考えさせられました。サッカーが上手くなることも素晴らしいことですが、それ以上に(比べられないぐらい)心が育つこと、人格的に成長することの方が素晴らしいです。

 

今回のキャンプに参加する前までの私の夢は「将来、息子と一緒にキャンプに参加すること(私はコーチとして、息子はキャンパーとして)」でした。しかし今は、それプラス、「将来、息子と一緒にコーチとして子どもたちに仕える」ことも一つの夢になりました。

 

子どもたちは自分が興味のあること、好きなことからたくさんのことを学ぶことができます。サッカーを通して、サッカーのみならず、人生を学ぶこともできます。

 

サッカーを通して、子どもたちに永遠に価値のあることを伝えることができたら何と素晴らしいでしょう!