「具体的な言葉」でないと子どもには伝わらない
私は日本で高校生をメインに教えていました。
その時はよく「集中してやろう」と声がけしていました。
先日の6歳児に対するレッスンの際にも同じ言葉がけをしました。単調な反復練習だったり、ミスを防ぐためのコツを身につけさせたりするときに「集中して」と声をかけたのです。
そのような言葉はほとんど無意識に出てくるのですが、言い終わってから「これじゃあんまり伝わらないな」と思わされ、「ボールをよく見て」「足首をしっかり開いて」と言い直しました。
「集中する」では、考える能力がまだ未熟な子どもにはきちんと伝わりません。
なので、幼児や小学生を指導する時は、分かり易い言葉を使うことが大切です。コーチには何を集中するのか分かっていても、それが言語化されなければ相手には伝わりません。
コミュニケーションは受け手がどのように受け取ったかで決まります。
先日も家族で食事をしている最中に、私が3歳の息子に「ちゃんと食べなさい」と注意しました。何度かそのように注意してから、妻が「ちゃんとってのは、遊ばないで食べるってことだよ」と息子に伝えていました。
そこでも「あ、またやっちゃった」と思わされました。
息子には「ちゃんと」じゃ伝わらなかったのです。
曖昧な言葉ではなく、具体的な言葉にしないと、子どもには伝わりません。
サッカー指導において、具体的な言葉によってしっかりとコーチの言葉がプレーヤーに届けば、その技術は改善します。子育てにおいても、同じですね。でも、コミュニケーションが通じないと、お互いストレスを溜めてしまいますし、良い結果が得られません。
注意しないと無意識に大人の言葉を使ってしまうので、注意して子どもに伝わる言葉を使っていかないといけませんね。