何かに夢中になれる子を育てる
先日のレッスンでの一コマ。
5才の子とテニスを一緒にしていたら、その子が突然「このレッスンってどのぐらいの時間やるの?」と質問してきました。
僕が「40分だよ」と答えたら、
彼は「ほぼ1時間だね!僕は10分ぐらいにしか感じないよ!」と言いました。
40分がほぼ1時間かはわかりませんが、40分が10分にしか感じないくらい、彼にとってレッスンが夢中になれる時間である事が分かり嬉しかったです。
子どもの頃に「夢中になる力を養う」ことは大切だと思います。
何かに夢中になれなければ、何かに集中して取り組んだり、努力したりすることが難しくなるからです。
自分から主体的に何かに取り組み、没頭する力を養っていないと、大人になってから「自分のやりたい事が分からない」「趣味が見つけられない」となってしまうかもしれません。
私は子供の頃に、たくさんの習い事を体験させてもらいました。サッカーに限らず、体操、ピアノ、スイミング、習字など、「私が◯◯をやりたい!」と言えば、両親はその思いを尊重してくれました。
色々な習い事を体験する中で、もちろん一番長続きしたのが、サッカーです。私にとって、サッカーは最も面白く、夢中になれるものだったのです。サッカーだけは誰に言われるまでもなく自発的に主体的に、没頭して集中して取り組むことができました。
この「夢中になる力」「没頭体質」「集中力」「主体性」は、勉強にも役立ったと思います。勉強は嫌いでしたが、高校受験や大学受験のためには、周りからも驚かれるくらい勉強に集中しました(そもそもそれまで必死に取り組んでなかったので驚かれて当然あのですが...)。
そんな自分の体験を振り返ってみても、やはり子供の頃に何かに「夢中になる時間」を多く持つ事はとても大切だと思います。その対象は、スポーツでも音楽でも何でも良いと思いますが、個人的にはTVゲームやテレビなど、子どもが能動的にならなくても楽しめるものは避けた方が良いと思います。
子供時代に「夢中になる力」を養う事が出来たならば、必ずしも子供時代に取り組んだ事でなかったとしても、他の事でまた夢中になって主体的に取り組む事ができるようになるのではないでしょうか。
子どもはそれぞれユニークにデザインされていますから、それぞれ夢中になれる事は違うと思います。また、年代によってかなり変わってくるでしょう。
ただ一つ言える事は「鉄は熱いうちに打て!」だと思います。
子どもが興味を持ってる時が勝負です!
その時に親が子供の興味関心を理解し、サポートしてあげるかどうかで、没頭体質が身につくかどうかが変わってくるのだ思います。
現在、私の息子(2歳半)は電車が大好きです。電車関連の絵本やおもちゃが家にはたくさんあります。また、週末には、子どもが乗れる小さい汽車やディーゼル車に乗れるスポットに彼を連れて行ってあげます。
こうやって彼の興味に合わせてあげる事は、それなりにお金も時間もかかります。また、はっきり言って、彼が電車関連の職業に将来就くとは思っていません。
でも、彼が今の時期、楽しい事を経験できる事、また、夢中になる事を学べる事は、とても価値があると思います。
おそらくこの先、電車から興味が変わっていくと思いますが、私はそれが楽しみです。一緒に興味を持ちながら、特別な体験や知識、スキルなどを得る事が出来たら、素晴らしいと思います。
長くなりましたが、これからもサッカー・スポーツレッスンでは、子どもたちが夢中になれる時間を提供できるように配慮していきます。そして、レッスンの時だけでなく、コーチがいなくても、自分自身でそのスポーツに夢中になれるように導いていけるようにも配慮して取り組んでいきます。