子どもがスポーツで実を結ぶために② (9~12歳頃)
子どもの年齢は、スポーツの上達速度に影響を与えます。そのため、'いつ'スポーツを始めるかによって、その後どのようなスピードで、また、どれぐらいまで上達できるかが変わってきます。
最も上達が速い時期は「ゴールデンエイジ」と呼ばれる、3~12歳頃までです。この時期、子どもの神経系の発達が著しく、成人レベルまで急激に伸びます。この時期に運動やスポーツをすることで、運動神経は良くなり、 スポーツが上手くなります。
「ゴールデンエイジ」 と呼ばれるように、一生に一度の黄金期です
このゴールデンエイジは、三つの段階に分けられます。
⑴ プレ・ゴールデンエイジ(3~8歳※1)
⑵ ゴールデンエイジ(9~12歳)
⑶ ポスト・ゴールデンエイジ (13~14歳)※2
※1 それぞれのゴールデンエイジ の年齢による分類には個人差があります。
※2 ポスト・ゴールデンエイジ の時点で神経系の発達はほぼ止まります。運動神経を鍛えるのに適した時期は3~12歳までです。
その中で、最も上達が速い時期は、⑵の9~12歳頃です。
この期間は、神経系の発達に伴い、それまでとは違って、より自分が思ったように身体を動かせるようになります。
そして、プレ・ゴールデンエイジの期間に基本的な動作・技術を身につけていると、大人が驚くような複雑な技術も出来るようになります。
しかも、上達スピードが速いため、動きを見ただけですぐに理解し、技術を習得できることもあります。
この一気に成長できるチャンスの期間に、どれだけ成長できるかは、その前の年代、3~8歳までの土台が鍵になりますので、子どもがスポーツで実を結べるかどうかは、3~12歳までにかかっています。
子どものスポーツにおける成長は、木の成長に例えると...
⑴ 3~8歳までの期間にしっかりと根を伸ばします。
→基礎的な運動能力を伸ばし、基本的なスポーツ動作、スキルを身につけます。
⑵ 9~12歳までの期間に今度は幹を太く、長くし、多くの枝を伸ばします。
→運動能力をさらに伸ばし、スポーツの応用的な技術・スキルを身につけます。
この二つのステップがあって、スポーツで豊かな実を結ぶことができます(立派な木に育つことができます)。
特に子どもがスポーツを専門的に行っていくことを願っている場合は、このゴールデンエイジの期間に様々な応用的スキルを養えるような環境に置いてあげることで、人生に一回しかない技術習得に有利な期間を最大限に活用することが出来ます。