敗者になっても失われないスポーツマンシップ
先週、シドニーで開催されたサッカーキャンプに参加してきました。
Ambassadors Footballという団体主催のキャンプで、毎年アデレードでもキャンプを行なっています。
前回アデレードで開催された時と同様に、今回もメインコーチの一人として参加しました。
もう一人のメインコーチはオランダ人で、二人でキャンプで行う練習内容などを考えながら一緒に進めることができ、良い経験になりました。
キャンプに参加したこの中で、とても印象に残った子供が一人(O君)いました。
O君は、キャンプに参加した子供の中で、最もサッカーが上手な子供でした。
そして、それだけでなく、最もスポーツマンシップのある子供でした。
キャンプではスキルコンペティションを行います。
⑴ ドリブル
⑵ シュート
⑶ ドリブルシュート
の三つのスキルを競います。
少なくとも一つ、いやもしかしたら全てのコンペティションで彼が勝つかもしれないと最初は思いました。
結果は、どのコンペティションでも、彼は惜しくも勝つことが出来ませんでした。
しかし、私が驚いたのは、彼が負けた時に見せたスポーツマンシップです。
スポーツマンシップにはいくつかの要素に分かれますが、その中でも最も大切な要素の一つは「リスペクト」です。
彼は敗者になっても相手に対するリスペクトを失いませんでした。
スキルコンペティションで彼ともう一人の子供が勝ち上がり、決勝戦を行ないまいた。彼はもう少しのところで負けてしまいますが、その後に、とても悔しそうにしながらも、相手のところに行き、握手を求めたのです。
また、それ以外の場面でも、彼のスポーツマンシップは際立っていました。
キャンプの最後に、最もスポーツマンシップのあるベストプレーヤーをコーチたちとヘルパーたちで選出します。
すべてのコーチとヘルパーが彼を選びました。
スポーツは仲間や相手がいないと成り立ちません。仲間と共に相手と楽しく競い合い続けるためには、他者に対するリスペクトが必要です。
そのようなリスペクト、O君のような敗者になっても失われないスポーツマンシップを備えた子どもたちを育てるために、より一層子供のメンタル面にもフォーカスを当ててレッスンをしていきたいと思います。