運動神経が良い!スポーツが大好き! そんな子どもを育てるために サッカーコーチのブログ

アデレードでサッカーレッスンを行なっているコーチのブログ。

サッカーレッスンのゴールは何か?

サッカーレッスンのゴール(目的、目標)は何か?

 

最近、そんなことを考えさせれるレッスンを行いました。

 

サッカーを練習することのゴールは、子どもや保護者、また、コーチ(選手)によってそれぞれ違うと思います。

 

日本では「プロ選手になる(を育てる)」「全国大会に出場する」というような目標を持ってる人が多くいると思います。

 

特に、指導者のほとんどは、自分自身が競技スポーツをしてきた人たちなので「優れた選手になること」「優秀な成績を残すこと」に価値を置いています。そして、そのためにひたむきに頑張ってきた人たちなので、子どもたちにもそのようなゴールのためにひたむきに努力することを子どもたちに求めます

 

私自身も、コーチになってからしばらくは同じような考えで指導をしていました。「全国大会に出場する」「プロ選手を育てる」という目標を掲げ、日々邁進してました。

 

しかし、ドイツに留学し、色々なスポーツの楽しみ方があることを学ぶとともに、クリスチャンになったことがきっかけで、子どもたちがスポーツをする本当のゴールについて考えさせられるようになりました。

 

今、私の中では、それははっきりしています。

 

それは「生活の豊かさ」です。

 

「プロ選手になるかならないか」または「良い成績を残すか残さないか」よりも、今も、また、将来も、子どもたちがスポーツを楽しみ、スポーツから喜びや健康を得続けることが重要だと思います。

 

最近、小学生の男の子が初めて私のレッスンを受けました。毎回、初回のレッスンでは、運動能力やサッカースキルがどれぐらいあるかを見ますが、彼は学校のサッカーを習っていたそうですが、決して運動神経が良いと言えず、サッカースキルも今後かなり頑張らないといけないレベルにありました。

 

彼の場合「プロ選手になる」ことは難しいでしょうし、サッカークラブに入って活躍し「優れた成績をおさめる」ことも難しいと思います。

 

それでは、サッカーレッスンを行う意味はあるのでしょうか?

 

良い結果を残すためのレッスンであれば、意味はないかもしれません。しかし「生活の豊かさ」という観点から考えれば、とても意味があると思います。

 

普段、室内で過ごすことが中心で外遊びが少ない彼にとっては、外でスポーツをするのは心身のためにとても良いことです。

 

また、彼は現時点で友達と一緒にスポーツを楽しむことが難しい状態にあるので、スポーツスキルを身に着けることは、友達関係にも良い影響をもたらします。

 

そして、生涯を通してスポーツを楽しむことにも繋がります。

 

発育発達上、12才までに運動能力やスポーツスキルを磨くことがとても重要です。そういう意味では、まだ彼にも今後レッスンを積み重ね、運動能力やサッカースキルを身につけ、生涯を通してスポーツを楽しめるようになる可能性があるのです。

 

側から見れば、そうは見えないかもしれませんが、「生活の豊かさ」または「生涯の財産を築くこと」につながるレッスンを行なうことができていると思います。

 

サッカーレッスンのゴールを見失わずに、彼が今もこれからもスポーツを楽しむ姿を思い描きながら「生活の豊かさ」につながるレッスンを今後も続けていきます。